Advice設計アドバイス

Whole Project全体計画で検討すべきポイント

ISO22000取得を検討されているお客様、海外との取引が発生するお客様はさらに仕様・動線を検討注意する必要があります。
特に注意が必要な部分は資材等のバックヤードの仕様(従来の仕様では大幅な改修が必要な場合あり)および動線でのグレードの低い部屋からグレードの高い部屋への通行方法(退出時等に注意)、排水管・換気系統の経路などグレードの高い部屋からの設備経路に配慮が必要です。

Traffic Line作業動線についての検討

作業動線については最も検討が必要です。
この計画により作業効率・衛生面での維持か大きく左右されます。

製造工程一般図・標準作業手順の検討(作業についての区分をはっきりさせる)

  1. グレーゾーン(汚染区域)

    外部との接触のある作業・動作について検討
    • 原材料・資材の搬入場所・搬入方法
    • 生ゴミの保管方法・保管場所
    • 製品の出荷搬出方法
    • 製品を入れるコンテナ・ダンボールの搬入方法
  2. 準清浄区域

    最終製品になる前に加工作業を行う部屋の検討
    • 下処理室・仕込み室・加熱室・ピッキング室の位置関係
    • 上記部屋の原料資材等の搬入方法検討
  3. 清浄区域

    最終製品となる加工室
    その部屋の後には加熱加工等の作業がない部屋
    • 包装室・ピッキング室への資材・半製品の搬入方法
    • 作業員の入室方法等検討

    CCP作業を行う作業室がこれにあたります。

Wet and Dry Zoneウェットゾーン・ドライゾーンの区分け

  1. ウェットゾーン

    常時水を使用した作業がある部屋及び清掃時のみ水を使用する部屋
  2. ドライゾーン

    作業工程・清掃時とも全く水を使用しない部屋
    • 清掃時に加熱殺菌を行う部屋はウェットゾーン
    • ドライゾーンには殺菌を行う機器を設置しないこと
    • 発生する蒸気により空調換気に大きく影響します

Enter Room Flow作業員の工場への入室方法

  1. 通常

    玄関→下足履き替え中足へ→ロッカー室 着替え→工場前室→中足履き替え作業靴へ→工場内へ
    • 作業員の靴は1人当り3足以上必要となる
  2. トイレ・休憩室

    設置位置の検討
    • 基本は工場より前室の外側とする
    • 靴は必ず履き替えること

Critical Control Point (CCP)重要管理ポイント(CCP)作業を行う部屋の適切な設定

包装前の部屋・包装室・包装後殺菌工程のある部屋でCCP作業を行う部屋については部屋の仕様を建物の中で最高にする。
この設定を間違うと無駄な投資を行うこととなります。

極端に言えば動線がしっかりしていれば、他の部屋は異物混入・カビ発生・害虫の侵入さえ防げれば部屋の仕様は最低でもハード部分のHACCP対応はクリアできるということです。

Construction Project建設計画で検討すべきポイント

Floor Height Setting階床のグランドレベルからの高さ設定

一般には出荷で使用する冷蔵車・冷凍車にあわせて設定します。

冷蔵車の各部寸法
車種 車長 L 車高 H 車幅 W 床高 Fh 荷台有効高 h 荷台有効幅 w
2トン車 4.5~6.1 3.8~3.0 1.85 0.7~1.0 1.8~3.0 1.6
4トン車 7.5~8.0 3.0~3.3 3.3~3.5 0.9~1.1 3.0~3.3 3.0~3.3
10トン車 10.0~14.0 3.7~4.0 3.5 1.1~1.4 3.3~3.6 3.3~3.4

※ 単位は全てメートル

工場の床高さは施工後は変更できないので一番多い出荷車両の車高で決定される場合が多い。
最も最悪のパターンは車床よりも建物の方が高い場合でこの場合、車両への積み込み・積卸しとも困難になります。

出荷及び荷受けの方法

ドックシェルター方式・プラットホーム方式、車両にパワーゲートが有無により形状が変わります。
特にパワーゲート車の取付については検討が必要です。

Eaves Height軒の高さ

工場へ出入りする車両により高さを決定する事

4,500mm以上の高さがあれば一般的に問題がないが軒下で、4,000mm以下であると、10トン車や冬季の積雪時に車両が建物に接触してしまいます

Interior Door室内ドア関係

ドアは基本的に台車が通過するので、引き戸(ハンガー)・スィングドア・シートシャッターとなります。

  • 清浄度の違う部屋を区切るドアは必ず自動閉鎖できる構造とする
  • 靴ズリは無しあるいはフラットにすること
  • ドライゾーン、ウェットゾーンを区切るドアには排水溝を切ること
    ドアの形状がやむおえず開き戸となる場合は、開き方向はウェット側とする事
    ドアについた水滴がドライ側へ入らないようにするための処置

Outside and Door外部とのドア関係

外部との区切りを行うドアは閉鎖時に隙間の少ない構造とすること

  • 特に引き戸(ハンガー)・スィングドアについては下部の隙間に注意
  • 軽量シャッターはサイドに隙間が開くので前室がある場合を除いて使用しない方が望ましい
  • 窓については取付けないか、虫対策(防虫シート)を行う

Floor Gradient床勾配

床勾配は施工可能範囲で出来るだけ緩やかにすること

  • 1/100程度は必要
  • 保管を行う部屋についてはなるべく勾配をつけない
  • 頻繁に床清掃を水洗いで行う部屋はドライゾーンでも勾配を取る事(清掃内容確認)
    これは、清掃後に水たまりが出来るのを防ぐために必要

Floor

床は費用の許す範囲で最高のグレードのものを使用すること

  • 特に油脂分の多い作業室、床洗浄時に高温+薬品を使用する部屋については材料の仕様を確認のこと
  • 将来補修が必要がなった場合でも休業できないか、床が乾燥することがない部屋はグレードを1ランク上のものを使用する必要があります
  • ドライ作業で粉塵の多い部屋は、塩ビ系のシート床を張るのが望ましい
    コンクリートにコーティング処理しても表面の目に粉塵が詰まるので清掃しずらい
  • 重量台車、フォークリフト等が通行する床は、通行してもコンクリートと仕上材が剥がれないものを使用すること
    このとき床の下地の強度に注意する
    下地の強度か弱いと仕上より先に下地が壊れます

Baseboard巾木

巾木は全室R巾木とする

  1. 一般ドライ作業室
  2. 一般ウェット作業室
  3. 床洗浄時に高温+薬品を使用する場合

    R巾木への仕上を現場施工で行うと仕上が剥がれる可能性が高いので、R巾木工場加工品を使用することをお奨めします

Wall腰壁・壁

仕上は防カビ塗装仕上以上のグレードとする

  • 予算が許せば冷蔵庫パネルで施工することをお勧めいたします

    冷蔵庫パネルにするメリットについて

    1. のちのちのメンテナンスで天井内に入る場合作業性が格段にいい(天井が破損する可能性は少ない)
    2. 断熱性能がいいので結露がしずらい
    3. 施工期間が短いので改修工事に有利
  • ウェットな作業を行う部屋については、仕上をステンレスあるいはガルバリウム鋼板仕上げとする
    1. これは清掃時に飛散した固形物が壁に付着した場合現場塗装ではこれを剥がす場合
      一緒に剥がれてしまう可能性が高いため

Ceiling天井

湿気の多い部屋と少ない部屋が併設される場合湿気の多い部屋の天井は湿気の少ない部屋の天井より高くする

  • 同じように温度差の大きい部屋を併設する場合、温度の高い部屋は温度の低い部屋より天井を高くする
  • 上記を逆に設定してしまうと設備により強制的に環境を整えなければならなくなる、あるいは、換気自体がとても困難になります